下北沢のコワーキングスペース「BUSHITSUシモキタザワ」(世田谷区北沢2、TEL 03-6413-8868)が現在、猫限定でスタッフを募集している。
同施設は昨年11月にオープン。「部室」をテーマに作業や会議のためのスペースとして運営してきたが、今年7月にスタッフの1人が退職した。新たなスタッフを雇うにあたり理想のスタッフ像を追究した結果、「猫が最適」という結論に至ったという。
社長の福桝賢一さんはもともと大の猫好き。「この採用活動を通して、引きこもりがちになっている猫が多くの人と触れ合える場をつくりたい」との思いから、採用に力を入れているという。クラウド型採用サービス「スタンバイ」に「求猫広告」を掲載し、すでに飼い主5人から応募があった。
猫スタッフの仕事内容は接客と企画会議への参加。給与はキャットフードを随時支給する。選考は面接と半日程度の仮入店を通して行う。求める性格は「お客さんはあくまで作業や会議をしに来ているため、程よい距離感を保(たも)てる猫が理想的」。
採用活動の狙いについて、福桝さんは「下北沢は自分のペースを大事にしながら働いている人が多い。そういった働き方を、今回の猫採用を通して日本中に広められたらうれしい。猫自身は働いているという実感はないと思うが、それでも人の役に立つことができる」と話す。「猫にとって理想的な職場を目指している」とも。
実際に飼い猫・タイガ~くんの採用が決まった安永優香さんは「もともと来客の多い家で、お客さんとのコミュニケーションを楽しんでいる様子だったため向いているのではないかと考えた」と応募の理由を話す。
対象となる猫は満1歳以上歓迎。勤務日数は週1回以上(応相談)。
営業時間は12時~22時(猫の勤務時間は事情に合わせて随時調整)。採用に関する問い合わせはBUSHITSU下北沢ホームページまたはスタンバイ内の採用ページで受け付けている。猫が苦手な人やアレルギーを持っている人を考慮し、猫の出勤日は事前に店頭の看板やホームページなどで告知する予定。