下北沢で「500円」寄席-若手落語家2人が店舗を借りて上演

台所鬼〆さん(左)と林家たこ平さん(右)。店舗内で撮影

台所鬼〆さん(左)と林家たこ平さん(右)。店舗内で撮影

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 下北沢北口の「下北沢北口食品市場」内の店舗スペースで5月より、若手落語家2人による落語の上演が行われている。

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 2人は二つ目(前座と真打の間の格の名称)の台所鬼〆(だいどころ・おにしめ)さんと、林家たこ平さん。それぞれ、柳家花録さん、林家正蔵さんを師匠に持つ。今年の春ごろから「勉強のために」(台所さん)、落語の上演ができる劇場を探していたが、都合に合う場所が見つからなかった。それならば自分たちで上演スペースを借りようと不動産屋にかけ合ったところ、「再開発で立ち退きが予定されている場所だが、1年は大丈夫だろう」と、現在の場所を紹介されたという。約6坪の店舗スペースを、畳を敷くなど改装して使用している。

 公演は平日・休日の区別なく、2人がほかの劇場で高座に上がる時以外は毎日行っている。19時30分ごろから店舗前で呼び込みを行い、20時から開演。料金は500円で、上演時間は約1時間半。「落語を知らない人も、気軽にふらりと入ってくれれば」(林家さん)との思いから、この料金設定にした。現在、客は20代が多いという。

 近くの店舗の店員や、通りがかる人から「お客さんを呼ぶならチラシを作ったら」「目立つように大きな提灯をつけた方がいい」などのアドバイスを受けることも多いという。現在、看板には以前の店舗だった古道具屋のものが掛かったままだが、これも「もったいないからこのまま使ってみたら」とアドバイスされたことによる。「街の人が親身になってくれるのも下北沢ならではと感じる」(台所さん)。

 林家さんは「お客さんがまったく入らない日でも上演している。通りかかって、演じている声を聞いて中に入ってくれる人もいる。若い人からお年寄りまで、幅広い年代の人に見てもらいたい」と話す。

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