世田谷の野菜ブランド「せたがやそだち」-下北沢の青果店などで限定販売

駅前市場内の田中青果店(北沢2)で販売されている「せたがやそだち」

駅前市場内の田中青果店(北沢2)で販売されている「せたがやそだち」

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 世田谷区産の地場野菜ブランド「せたがやそだち」が7月1日から、区内4カ所の青果店で限定販売されている。

生産者の名前と顔写真、ひと言メッセージが添えられた「せたがやそだち」

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 「せたがやそだち」を区内の青果店で販売するのは今回が初めて。販売店は下北沢駅前市場内の「田中青果店」(世田谷区北沢2、TEL 03-3467-4009)のほか、「堀越青果」(太子堂2)、「佐藤青果」(太子堂5)、「八百彦」(世田谷1)。農地の少ない下北沢・三軒茶屋駅周辺の青果店が対象となった。

 「せたがやそだち」について、田中青果店の店主、田中章弘さんは「産地が近いことで鮮度が高い。わたしも食べてみたが、みずみずしくてとてもおいしいと思った」と話す。日によって入荷される野菜は異なるが、価格は一般的な野菜に比べて安く設定されていることも多く、購入客の評判は上々だという。「それぞれの野菜に生産者の名前と顔写真、一言メッセージが添えられている。生産者の顔が見えるというところも支持されているのでは」。

 世田谷区が昨年8月に行った農家基本調査によれば、区内産農作物の収穫量は年間約1,200トン。世田谷区都市農業課の斉藤幸夫さんは「これまで区内産農作物のほとんどは農家や農協の直売所や、生産者との直接契約でしか購入することができなかった。今回の取り組みが区内産野菜の存在を広めるきっかけになれば」と期待を寄せる。

 同調査によれば、区内農地の総面積は116ヘクタール。農家の廃業などを理由に、農地面積は年間3~4ヘクタールずつ減少しているという。斉藤さんは「農地は食糧生産だけではなく、防災や食育にも活用できるという多面的な価値がある。まずは世田谷区の新鮮で安全な野菜を知ってもらうことで、多くの人に区の農業全般に関心を持ってもらえるようにしたい」と話す。今後については、「購入者の反響などを見ながら、持続可能な事業かどうか検討していきたい」とも。

 販売は今月30日まで。

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