鶴瓶さんと劇団ひとりさん、下北沢で即興劇-人気番組「スジナシ」初のロケ

笑福亭鶴瓶さん(左)と劇団ひとりさん。2人ともノープランで本番を迎えたという

笑福亭鶴瓶さん(左)と劇団ひとりさん。2人ともノープランで本番を迎えたという

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 笑福亭鶴瓶さんの人気番組「スジナシ」のイベントが10月17日、劇団ひとりさんをゲストに迎え、下北沢南口の北沢タウンホール(世田谷区北沢2、TEL 03-5478-8006)で行われた。

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 「スジナシ」は鶴瓶さんと毎回異なるゲストが出演し、台本なし・打ち合わせなし・NGなしの即興でドラマを作るCBC(中部日本放送)のバラエティー番組。芝居はスタジオに組まれたセットを舞台に行われ、その様子を別のスタジオにいる観覧者に向けて中継する。ぶっつけ本番ならではの独特の緊張感と意外な展開、出演者の素顔を映し出すことから10年以上続く人気番組となっている。

 当日は直前に下北沢の店で購入した衣装に身を包んだ鶴瓶さんと、シークレットゲストの劇団ひとりさんが同ホールのステージに登場。スジナシ史上初めてのロケーション撮影を敢行すると発表すると、同番組のファン約300人で埋まる客席がどよめいた。

 「下北沢の空の下」と名付けられた大胆な設定に驚く観客を残し、鶴瓶さんと劇団ひとりさんは撮影スタッフを従え、そのままロケ現場へ移動。そのプロセスもステージ後方のスクリーンに中継された。途中、鶴瓶さんが通行人に気さくに声をかけるというNHKの長寿番組「鶴瓶の家族に乾杯」をほうふつとさせる一幕も。最後は同ホール近くのマンション屋上に無事到着した。

 大空の下、無言の探り合いから始まった本番は、互いに話の主導権を争う一方、キャラクターと設定が徐々に組み立てられ、街中のロケならではの驚くべき展開にも発展。2人のやりとりをかたずを飲んで見守る会場は、思わぬせりふやアクション、動揺を隠すユーモラスな表情が飛び出す度に沸いた。両者とも持ち味を発揮し、熱演がクライマックスに達すると、スタッフがOKの合図を送り、約11分のドラマが幕を閉じた。

 「奇跡が起きた」と熱演の出来に興奮気味の2人はすぐにステージに戻り、同番組恒例のプレビュートークに突入。撮ったばかりの映像で一つひとつの演技を振り返り、互いに「このとき、なぜこんなリアクションだったのか」「実は笑いを堪えていた」など、知られざる意図や演技中は言えなかった本音を明かすと、会場は何度も爆笑に包まれた。

 イベント後の会見で「スジナシはすごくストイックな番組。今のテレビ業界では、こういう企画は思いついてもやれない」と話す劇団ひとりさんに対し、鶴瓶さんは「俺が(この番組を)降りるときは譲るで」と後継者に指名。下北沢については、「スジナシと相性がいい」と演劇文化が浸透していることに感心すると、劇団ひとりさんは「下北沢にいると気が引き締まる。テレビに出ているときとは違う空気感がある」と応えた。

 今回の模様は来春、CBCとTBSで放送予定。

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