下北沢の劇団、終戦記念日に朗読劇「月光」上演-ピアノ伴奏も

リサイタルチケットが入手困難といわれるピアニスト仲道さんが演奏する「月光」全楽章の演奏は聴き応え十分

リサイタルチケットが入手困難といわれるピアニスト仲道さんが演奏する「月光」全楽章の演奏は聴き応え十分

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 下北沢を拠点に活動する劇団「劇団東演」(世田谷区代田1、TEL 03-3419-2871)は8月13日より、北沢タウンホール(世田区北沢2、TEL 03-5478-8006)にて特攻隊員を描いた朗読劇「月光の夏」を上演する。

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 同作品は、太平洋戦争末期の昭和20年の初夏を舞台に、音楽を愛する特攻隊員が最期の特攻作戦に出陣するまでの姿を描いた戯曲。原作は作家毛利恒之さんの同名小説。物語は戦後45年経った佐賀県鳥栖市の小学校で、古いグランドピアノが廃棄されようとしている場面から始まる。古いピアノを守るために女教師が、今生の別れにベートーべンのピアノソナタ「月光」を弾いて沖縄の空に散った2人の学徒出身の特攻隊員との思い出を語るという物語。全編にわたってプロのピアニストによる生伴奏で朗読を演出し、最後に「月光」の3楽章すべてが演奏される。昨年に続いてピアノを弾くのは、これまでに4枚のCDをリリースし、国内外で活躍が目覚ましい仲道祐子さん。「月光」が好きで、同作品に感銘を受けて自ら参加を申し出たという。

 同劇団は、1959年創立の老舗劇団。1978年より拠点を下北沢に移し、海外公演なども行う。12年前から芝居として上演していたが、「より多くの人にこの作品の良さと命の大切さを伝えたい」という思いから、舞台装置の少ない朗読劇に作り直して全国での公演ツアーを開始した。2003年8月から下北沢での上演を続けており、これまでに同作品の公演は100ステージを超えた。

 製作に携わる田中さんは「おばあさんが孫を連れてきたり、世代を越えた客層から毎年多くの反響がある。生きたくても生きることが許されなかった青春を送った特攻隊員たちの姿を通して、命の重さを次世代に伝えたい」と話している。

 公演は15日まで。15日の終戦記念日は正午に開演。料金は、一般=3,000円、高校生以下=1,000円。日時指定、全席自由。

劇団東演

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