学生主体の映画祭「第27回東京学生映画祭」の本選出場作品が2月25日に発表された。本選は5月29日~31日に下北沢南口の「北沢タウンホール」(世田谷区北沢2、TEL 03-5478-8006)で行われる。
27年目を迎え、プロの映画監督も数多く輩出している同イベント。「学生映画に光を当てる」というコンセプトの下、全国の大学生・大学院生・専門学生を対象に作品を募り、イベントの広報や運営も有志の大学1・2年生が務めている。
今年のキャッチコピーは「漲(みなぎ)る個性、迸(ほとばし)る若さ」。実写部門は126作品の応募があり、学生監督を含む委員会での選考による1次・2次審査を経て、8作品に絞られた。選考基準は「学生らしさがあり、かつ話が破綻していないもの。また、技術的側面とその映画自体が持つ力、鑑賞後の余韻など。特に今年はキャッチコピーにある通り、個性的でその人の世界観が出ているものを選んだ」と広報部の町田彩美さん。「いい作品が集まっており、委員同士でも意見がぶつかるため何度も検討を重ねた」という。
近年は美大・芸大からの応募が増えており、最終選考に残っている8作品のうち7作品が美大・芸大の学生のもの。「特に多摩美術大学の応募が多く、画づくりだけでなく、話の構成力なども高い。早稲田大学は大学内にいくつかの映画制作団体があり、競うことで映画作りのノウハウを鍛えているように感じられる」とも。
「東京学生映画祭は映画好きの間では知られているが、さらに広い客層にアピールしていきたい。普段、下北沢に遊びに来ている人が当イベントをきっかけに映画の面白さを味わってもらえたらうれしい」と町田さん。
本選では、ゲスト審査員に映画監督ら(後日発表)を迎え、グランプリ・準グランプリ・観客賞などを決定する。チケットは4月中旬から発売予定。料金は、実写=前売り1,000円、当日1,200円、アニメ=500円。