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変わりゆく下北沢の「何気ない風景」 地元出身画家が水彩画で残す

透明水彩画で描かれた下北沢

透明水彩画で描かれた下北沢

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 下北沢のカフェ「喫茶 ギャラリー Geki」(世田谷区北沢2)で現在、イラストレーター・いとう良一さんの個展「The SHIMO-KITAZAWA」が開催されている。

当時と変わった場所は、現在の写真で比較できる

 同カフェは、下北沢一番街の「こはぜ珈琲」(同区北沢2)が運営しており、「ブレンド珈琲」(200円)などドリンクや軽食を楽しみながら展示を楽しむことができる。

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 いとうさんは、下北沢出身で現在も下北沢に住む。主に透明水彩・色鉛筆・鉛筆での手描きイラストレーションを制作している。イラスト団体「イラステイナーズ」代表で、1994年頃から120回以上の個展・グループ展を開催してきた。「仕事でのイラストを描く傍ら、プライベートで描いた地元の絵も少なくなかった。こはぜ珈琲が開店した頃からコーヒー豆を購入しているというご縁もあり、開催に至った」と話す。

 同展では、いとうさんが描きためてきた下北沢のイラストが8点展示されており、その場所の地図が添えられている。古いものは15年前に書かれたという作品も。「何気ない風景が好きなので、いかにも下北沢という絵は少ない。分かりやすいように地図を付けて、描いた当時と景観が変わっている作品には現在の写真も添えた」という。

 現在、開発が進む下北沢の街。その姿を50年以上見守ってきたいとうさんは「自分が小学生だった昭和40年代、下北沢はひなびた町だった。今は観光客まで来る商店街は、かつては生活のための商店街。ランニングシャツの親父がウロウロしているような静かな場所だった。住宅街には養鶏場のおじさんが卵を売りに来たりもしていた」と目を細める。変わりゆく街並みに一抹の寂しさを感じながらも「今でも閑静で平和だと思う。芸能人の住民も普通に溶け込んでいて、俳優の柄本明さんはジャージー姿でママチャリをこいでいるところをよく見かける。下北沢は今でも心地よい街で、やはり生まれ育った地が一番」とほほ笑む。

 同展には地元客も多く「そうそう、こんな感じだった」と懐かしむ客や「こんなところがあったんだ」と驚く客の姿もある。「地元の方々には想像以上にご好評をいただいている。下北沢にも観光客が増えているが、昔からの地元民としては『この風景が良い』と感じる部分がかなり違うように思った。地元民にはこんな場所が琴線なんだ、ということを感じて楽しんでいただければ」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は11時~20時。入場無料(要1ドリンクオーダー)。4月22日まで。

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