下北沢の劇場などで活動する劇団員をクラウドファンディングで支援するプロジェクト「せたがや舞台芸術応援クラウドファンディング」が現在、行われている。
発起人は、世田谷区、世田谷パブリックシアター、公益財団法人 世田谷区産業振興公社。コロナウイルス感染症の影響で困難な状況にある劇団や劇団員に向け、賛同する劇場を通して集まった支援金の100パーセントを届ける。決済手数料などは世田谷区産業振興公社が負担する。対象は、11月3日~来年1月末に公演を行う劇団や劇団員。
目標金額は1,000万円。9月15日のプロジェクト始動に当たり、同プロジェクトに賛同する「ザ・スズナリ」は「ザ・スズナリは1981(昭和56)年、本多劇場グループの中で最初にオープンし、下北沢が『演劇の街』と呼ばれるきっかけとなった劇場。アパートを改築してつくられたユニークな劇場空間は多くの演劇人と観客に愛されている。今回のクラウドファンディングは、コロナ禍にあえぐ舞台芸術業界にとって救いであるとともに励みにもなるものと思う」と話す。
「本多劇場」は「1982(昭和57)年に開場し、今年で38年目を迎える。本多劇場グループの中では一番大きな劇場。演劇人が自由に表現し、その瞬間に立ち合うお客さまのいる創造空間が今後も生まれ続けられるよう、ご支援頂けたら」と話す。
俳優の柄本明さんは「今、大変な事になっています! 皆さんどうしていますか? 芝居がしたくてしようがない…。これが済んだら、また、芝居をしましょう。そして、元気になりましょう!!」と呼び掛ける。
募集開始から1カ月、世田谷区産業振興公社の担当者は「ご支援いただいた方々からのメッセージを拝見させていただき、世田谷の舞台芸術が多くの皆さまから本当に愛されていることを改めて実感している。今日まで数えきれないほどの人々により培われ、多くの方の生活に彩りをもたらしてきた文化・芸術の灯を消さないため、劇場、劇団および劇団員の方々へのさらなる支援が必要。新型コロナウイルス感染症の影響で危機に直面する舞台芸術に携わる方々のため、ご支援をお願いできれば」と話す。
募集締め切りは11月16日。