俳優の長塚圭史さんが主宰する演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」の公演「アンチクロックワイズ・ワンダーランド」が1月21日から、下北沢南口の本多劇場（世田谷区北沢2、TEL 03-3468-0030）で開催される。

　1975（昭和50）年生まれの長塚さんは、早稲田大学在学中の1996年に同ユニットを立ち上げ、作・演出・出演を手がける。2004年の「はたらくおとこ」の作・演出で第4回朝日舞台芸術賞と第55回芸術選奨文部科学大臣新人賞をダブル受賞するなど、国内外から注目を集めている。2008年には文化庁新進芸術家海外留学制度でロンドンに留学。今回が帰国後初の公演となる。同ユニットとしては、「失われた時間を求めて」以来、2年ぶりの本公演。

同作品では、思いがけない事件に巻き込まれた作家が逃走先でさまざまな登場人物と出会い、幻想と現実の間で惑う姿を描く。出演は、同ユニットのメンバー、中山祐一朗さん、伊達暁さんのほか、劇団「猫のホテル」の看板俳優・池田鉄洋さん、同ユニット公演には3回目の出演となる小島聖さん、さまざまな舞台作品で活躍する馬渕英俚可さんら。

21日～24日には、「舞台の完成度を高めるため」の「プレビュー公演」を行う。同期間は、けいこ場で練習した作品を客の前で上演することでさらに修正・改良・実験を加えていく公演期間だという。「言ってみればお客さまを巻き込んだ思考・思索の場。初日以降と比べるのも面白いかも」と制作担当者。このほか、「なるべくリーズナブルな料金で多くの人に見てほしい」と、各公演20席を「R20シート」として3,000円で販売する。

　料金は、プレビュー公演＝4,000円、本公演＝5,500円（全席指定）。2月14日まで。問い合わせはゴーチブラザーズ（TEL 03-3466-0944、平日11時～19時）まで。