下北沢のライブハウス「FLOWAR’S LOFT(フラワーズ ロフト)」(世田谷区北沢2)で9月12日、立体講談「はだしのゲン」が開催される。
講談師の神田香織さん、広島出身のサックス・クッリネットプレイヤーの坂田明さん、人形師の百鬼ゆめひなさんによる即興演奏や人形を交えて演出する講談。自身の原爆による被曝体験をつづった中澤啓治さん原作の「はだしのゲン」は、漫画やアニメ映画化され世界20カ国以上に翻訳されており、子どもたちの未来に向けて警鐘を鳴らし続けている。
神田さんは、講談に照明や音響設備などの演出を取り入れた「立体講談」という独自のスタイルの講談で知られており、33年前から同作の立体講談を始めた。
台本と構成を手掛けた大木雄高さんは「先日、『黒い雨』訴訟で原告の主張が認められたと思ったら、政府が広島県、広島市と共に控訴した。そんな矛盾を被爆国自らが行う国で『はだしのゲン』を舞台表現として行なうことは、日本人が抱えた重要な問題提起でもある。講談、即興サックス、等身大人形の三位一体で構成して音響照明で増殖した、新たな『はだしのゲン』をお楽しみいただければ」と呼び掛ける。
チケットは、前売り=3,800円、当日=4,300円。1ドリンク代別。
14時30分開場、15時開演。