下北沢で筒井康隆さんの朗読劇-山下洋輔さん交え「気持ちよくできた」

「昔はよかったなぁ」より。撮影:伊勢和人

「昔はよかったなぁ」より。撮影:伊勢和人

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 下北沢南口の「北沢タウンホール」(世田谷区北沢2、TEL 03-5476-8006)で5月16日~18日、筒井康隆さんと山下洋輔さんによるドラマティックリーディング「筒井康隆、筒井康隆を読む」が行われた。

 「ドラマティックリーディング」とは、SF作家で俳優でもある筒井さんが自ら選んだ作品を自身で演じる朗読劇のこと。衣装を身に付け、小説の主人公に扮した筒井さんが「おもての行列なんじゃいな」「昔はよかったなぁ」「関節話法」の3作品を朗読。言葉遊びや身振り手振りがふんだんに取り入れられた演出に、超満員の客席は一気に筒井ワールドへ引き込まれた。

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 関節を鳴らすことで会話する宇宙人との政治的交渉を国から任された男の奮闘をユーモラスに描いた「関節話法」で、会場の盛り上がりはピークに。「約40年前に『SFマガジン』で初めて小説『東海道戦争』を読んでしびれた」というジャズピアニストの山下さんも、オリジナル曲の演奏に加わり、筒井さんの朗読や映像に合わせた即興演奏で参加。「Things Ain’t What They Used to Be」のほか「筒井さんが作家として走ってきた40年間を一緒に疾走する感覚で演奏した」という「組曲・筒井康隆全集」などを即興で披露。2人の熱演に、アンコールの幕が下がっても拍手は鳴りやまなかった。

 筒井さんは「仕事は一つひとつ順番にこなしていく主義。公演中は舞台だけに集中して気持ちよくできた」、山下さんは「3公演とも同じ演奏はなかった。筒井さんはどんなタイミングで合いの手を入れようともびくともしない。だからこそ、ピアノと朗読の即興のかけあいも面白くできたと思う」とコメント。企画した同ホール館長の野際さんも「2人ともそれまでの常識を覆すような『タブー破り』をしてきた天才。そんな2人の舞台を成功させることができて感無量」と笑顔を見せていた。

筒井康隆山下洋輔下北沢で筒井康隆さんが自作小説を朗読-山下洋輔さん即興演奏も(下北沢経済新聞)山下洋輔さんが35年ぶりに燃えるピアノを演奏-能登の海岸で(金沢経済新聞)

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