下北沢の南口商店街にあるバー「グラバー亭」(世田谷区北沢2、TEL 03-3412-3904)が1月18日、建物の老朽化に伴う改修工事のため一時閉店する。
長崎県出身の味水ミツセさんが1978(昭和53)年に創業した同店。味水さんは「しばらく休養して、再開する。建て替え後にここで営業するかもしれない」と話す。「常連客がネットなどで閉店の情報を知り、慌てて店に訪れたが、詳しく話を聞いてホッとしている」とも。
メニューは、「ししゃも」(280円)、「エイヒレ」(500円)、「グラタン」(600円)、「ピザ」(700円)など。自家製の「長崎 皿うどん」(800円)と「コーヒー焼酎」(400円)が人気メニューという。
「皿うどんは、私が小さい頃から食べていた『家庭の味』。『今日はラーメンにしようか』という感覚で、家にあった物で作る。九州から来たお客さんからは『ホッとする味』だと聞く」と味水さん。
コーヒー焼酎は「ホワイトリカーなどいろいろ試したが、麦焼酎の『いいちこ』が一番、喉の通りがよかった。いいちこに3日間、コーヒー豆を漬けている」という。ショットバーのマスターが来店し、梅干しやラッキョウを漬けた瓶がカウンターに並ぶ様子を見て、「コーヒー焼酎というものもあるよ」と話したことがきっかけでメニューに加えたという。
客層は20代~80代と幅広い。お客さん同士が顔見知りで仲が良いという。
味水さんは「近くの飲食店で働く人やアルバイトの子が、夜中の2~3時頃に『お腹空いた』と食事をしに訪れることも多い。『疲れた、疲れた』と言いながらお酒を飲んだり、つい愚痴をこぼしたりすることもある」と振り返る。
営業再開時期は未定。