浜田山のラーメン店「らーめん虎ジ 浜田山」（杉並区浜田山3、TEL 03-5357-3558）が7月31日、建物の老朽化による取り壊しのため閉店する。

　2001年9月に創業し、11年間営業を続けてきた同店。オーナーの田仲竜也さんは同時期に飲食業や物販などを手掛ける「NATTY SWANKY」（調布市）を設立し、「らーめん虎ジ 水道橋」などこれまで7店の飲食店を開いてきた。浜田山店は、その1号店に当たる。

　数種類のスパイスとジャンを合わせたひき肉に白髪ネギを合わせたオリジナルトッピング「虎ジ」をのせた「虎ジ麺」（750円）などが人気を呼び、常連客も多い。客層は主に地元住民が多く、週末には店前に列ができる人気ぶりだった。

　11年間を振り返り、田仲さんは「（飲食店は客入りによって店を閉める店もあるが）大雨の日も客入りが悪い日も、営業時間内は決してシャッターを下ろさなかった。味は飽きられないよう、一年ごとに少しずつ変えてきたが、メニュー自体はほとんど変えていない。改装もせず、掃除を徹底した。お客さんがいつ来ても変わらずにやっている店でいることにこだわった」と話す。

　浜田山の移り変わりについては、「個人経営店が減り、チェーン店が増えた。開店したころは商店街にも今以上に活気があり、お祭りのようだった。ただ、人の温かさは変わらない」と話す。「家族連れで食べに来ていたお子さんが今や相撲取りになっていたり、お客さん同士が結婚していたり…。スタッフのほとんども、もともと常連さんだった」とも。

　最終日は田仲さんも店頭に立つという。「この街からスタートしたし、思い入れも強い。いったん期間を置き、何かしらの形で再開できたら」とも。

　営業時間は11時30分～22時。火曜定休（火曜は、つけ麺専門店「猫ジ」として営業）。